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長期熟成酒研究会
5.日本酒百年貯蔵プロジェクト
平成17年(2005年)、長期熟成酒研究会は創立20周年を迎えました。これを記念して企画されたのが日本酒百年貯蔵プロジェクトです。
日本酒を百年間貯蔵するという前代未聞の試みには、継続的な観察により日本酒の熟成に関する更なる知見への期待、そして私たちの誇る熟成酒、そして日本酒の魅力を形あるものとして百年後の未来の人々に伝えて行きたい、そういった願いが込められています。
日本酒百年貯蔵プロジェクトは、独立行政法人酒類総合研究所および学校法人東京農業大学との共同プロジェクトとして平成17年(2005年)にスタートしました。日本酒の貯蔵は、酒類総合研究所と東京農業大学で別々に行われています。
赤レンガ酒造工場地下貯蔵室
独立法人酒類総合研究所では、東京都北区滝野川にある酒類総合研究所東京事務所の赤レンガ酒造工場の地下貯蔵室で貯蔵熟成を行っています。この赤レンガ酒造工場は、明治期に大蔵省醸造試験所の設備のひとつとして建造された、当時の面影を色濃く残す酒造工場です。
ここでの貯蔵には、百年という長い年月に耐えられるよう、様々な工夫が為されています。ガラス瓶の代わりにチタン製のボトルを用いる、ガラス瓶に貼る紙のラベルは劣化してしまう恐れがあるため金属プレートを用いる、貯蔵棚には劣化しにくいヒノキとヒバを用い、金属の釘などは利用しないなど、細心の注意が払われています。
平成17年(2005年)12月8日に貯蔵室内で貯蔵開始式を行ないました。最終的な開封は2105年の予定です。
東京農業大学短期部貯蔵庫
東京農業大学では、短期部の貯蔵庫で貯蔵を行っています。独立法人酒類総合研究所の貯蔵庫よりも高い温度(15℃)での貯蔵となっています。
こちらでは、3年毎に経年変化の観察も行っています。